17才の密かな欲情
『17才の密かな欲情』はこんなお話
遂げられない想いなら、せめて身体だけでも---スキー合宿の最中、雪山で遭難しかけた凛を助けたのは、女子に人気の国語教師・高村だった。
中腹のロッジで、天候が回復するのを待つ二人です。礼を言う凛に、高村は「もうピアノは弾かないのか?」と唐突な質問をしてくる。
高村と凛は7年前、ピアノ教室で出会っていた。だが凛は、優しくてカッコよかったピアノの先生しか憶えていない。
そんな凛に高村は「成就なんてできっこないよな」と告げ、その体を無理やり抱く。凛は高村を「エロ教師」「最低」と非難しつつも、高村との行為に溺れていく。
遭難しかけたという設定なのに、切羽詰まった感が感じられないでエロに没頭するところは、なぜ?と思ってしまうのであります。
BLという作品上、設定よりエロに走るところはこの作者の心意気とでも言いますか何とも面白い流れになっています。読む側は、もう少し遭難している危機感をもう少し伝えて欲しいというところはあります。
お互いが好きであるのは間違いないのですが、それに気づいてか気づかないのかは、わかりませんがじれったいところがあり、もう少しその辺をスッキリとさせて欲しい点もあります。
エロに執着しすぎているので、設定を忘れているのではないかと思うところがあります。高村のカッコよさがよく目立っていてこんな人だと惚れるなということがわかる感じがします。