うつむく視線
『うつむく視線』はこんなお話
愛情に対して臆病だった、中学校の美術教師・美雪を変えたのは、家具デザイナーの馨だった。
けれど、心と身体を触れ合わせ、互いにとってなくてはならない存在になるほど、何故か不安が募っていき…!? 恋する切なさ、温かさをぎゅっと詰め込んだ、センチメンタル・ラブ。
主人公の年齢が、馨さん34歳と美雪くん29歳という大人のストーリーになっています。初めて出会ったのは病院です。
馨さんはおばあちゃんの、美雪くんはお母さんのお見舞いに来ているときです。
なかなか心開けない美雪くんでしたが、馨さんのロマンチックな詩人のようなセリフに反発しながらも、いつのまにか惹かれていきます。
大人の2人の関係でありながら、センチメンタルラブという大人らしくない淡い恋愛のような設定で、拍子抜けする部分もありますが、そんな設定を大人だなーと思う人もいると思います。
エロさを求めて読みたいのであれば満足できないのですが、純愛ということを求めている人には最高の大人の純愛作品ではないでしょうか。
結ばれた2人だということが分かっていても、最初は凄くさめた、冷たい雰囲気を醸し出しているところなんかは、2人ともどことなく影があり、臆病なところが大人の行動という感じがして、非常に大人のBLという感じを受けてしまいました。
わたしはすきな作品の1つです。