卒業生-冬-
『卒業生-冬-』はこんなお話
大学受験を間近に控えた佐条は、予備校帰りに草壁とのデートの時間を重ねていた。
そんなある日、佐条の母が入院することになる。
病院への往復、家事、そして受験に追われ、心身ともに疲れていた佐条は、「今、お前に会いたい」と、だれもいない自宅に草壁を呼んだ…。
ほか、ハラセンの青春時代を描いた番外編、『げに大人というものは』同時収録。
大学受験を間近に迎えた佐条とそれを支える草壁の恋愛漫画?の連作の中の冬編ですが、ここでは佐条の母が急に入院をすることになり、病院と受験勉強で疲れ果てたところを草壁の恋愛ドラマ仕立てになっていて、設定だけでも面白い作品になっています。
ホテルのベッドで草壁が「妬けて狂いそうになる」なんて言っている時の切ないお顔。そのまま関係が始まるのかと思っていたら残念なことに、おあずけ状態で終わってしまいます。
佐条の母が入院した時には、精神的に落ち込んでいるところを、草壁の態度が非常に男らしさを感じてしまいました。現実の世界でもこんな人と出会えたらと思ってしまう非常に読んでいてスッキリするところでもあります。
萌の部分がある設定をいろいろと取り入れていて、読んでいて面白く尚且つほんのりと読んでいくことができる読みやすい作品になっています。わたしは大好きのシリーズで、読んでもらいたい作品です。